親毒の後遺症4
2024年12月27日
インコさんと暮らして53日
朝6時前は夜明け前。
まだ暗い。
そっと、インコさんのいる部屋に行って、
電気を灯す。
まだ、何も音がしない。
そっと、ケージを覆うようにかけてある布を取り除くと、ブランコに揺られているインコさんと目が合う。
すると、いきなり、ケージの柵に飛んで、
くちばしをケージに擦り付けながら、
顔を縦に揺らして、出せ出せアピールが始まる。
以前は、鳴き声で応えてくれた日もあったけれど、最近は、ケージの音が先行する。
インコさんは、忘れることが上手。
飼い主の自分は、
なかなか辛い過去を忘れられなかったから、
ぜひ、インコさんの影響を受けて、上手に忘れるようになりたい。
心理学の本によると、たった一度、酷いことが起きただけで、トラウマになることがある。
自分は、親から毎日のように、自分の存在が否定される言葉を浴びせられて育ったから、
酷い思い出を忘れる頃に、また、似たような経験があるから、忘れることなんてできなかった。
親がそんな嫌な人なら、他人も同じか、
それ以上に嫌な人かもしれない、と、
きっと、潜在意識に刻み込まれた気がする。
「自分を含めて、心から、好きな人っていた?」
と自分に質問すると、
それなりに浮かぶ顔を見ると、
「趣味があったから」
「雑談しながら、ご飯食べるのが楽しかったから」
「たまたま、近くに座っていたから」
心から、出会えて良かったと
思えるかなあ?
「これからね。」
自分に言い聞かせて、
また、一冊、古いアルバムを捨てた。
