無償の愛は難しい

2025年02月09日

インコさんと暮らして97日


朝、ケージを覗くと、インコさんのブランコについていたベルが、落ちていた。


インコさんがくちばしでつついて、落とした

と、推理される。

ほぼ間違いない。


インコさんは、もともと何でもつつくけれど、換羽期だと、体がかゆくてイライラするらしく、輪をかけて凶暴になっている。


ベルはつけ直すことも出来そうだけど、

放鳥時の遊びの時に使うことにした。


ベルをつけ直さなかったのは、

インコさんへの愛を保っていたいから。


今のところ、インコさんには、

「ただ居てくれるだけでいい。」から、

インコさんに見返りは求めていない。



でも、ベルをつけ直して、

また、インコさんが外しでもしたら、

どうだろう?


「せっかく、つけてあげたのに」

と、飼い主は、インコさんに、

「ベルをつけたままでいて欲しかった」

と見返りを求め、

応じてくれなかったインコさんに、

イヤな気持ちを持ってしまうだろう。


居てくれるだけでよかった無償の愛が、

お世話を押し付け、その見返りを求める、

強引な売り込みに変わってしまう。



親も、子供が生まれた瞬間は、

「生まれて来てよかった。」

と、ただ誕生を喜んでいた(はず)


だけど、

子供が育つにつれて、

「幼稚園は、学校は、職業は、」

と、親はあれこれ期待する。


応えられない子供は、親から大切にされたり、認められないのは、当たり前。


でも、親の期待通りに育ったとしても、

子供自身の希望が、たまたま親の期待と

一緒であった場合でなければ、

子供は親の言いなりに生きているだけ。


もし、親の希望に答えられなかったら、

たちまち、親からの信頼を失ってしまいかねない危機に直面している。


どちらにしても、子が幸せな人生を歩む可能性は、非常に低い。


かと言って、

親が子供に全く期待しないのも、寂しい。

ネグレクト、立派な虐待にさえなり得る。


見返りを求めない愛情は、

お金で買えないし、保っていくのも難しい、貴重なものだと思う。
 

ベルは噛みつきやすいよ
ベルは噛みつきやすいよ