毒親でよかったこと

2024年12月30日

インコさんと暮らして56日


仕事が休みで、外出する予定がない日は、

インコさんの放鳥し放題になる。


と言っても、ずっと、ケージの外、部屋の中にいるのではない。


ケージに戻って、エサを食べる。

しばらくすると、出せ出せアピール、ケージの柵をガジガジ音を立て始める。


そこで、また、放鳥する。


30分から、長くても1時間すれば、

ケージの入り口をずっと開けておくだけで、

飼い主が何もしなくても、ケージに入っていく。


躾けたとは、とても言えないけれど、

こんな感じの繰り返しで、落ち着いた。


飼い始めた頃は、放鳥もしていなかったし、

スプーンでふやかした粟をあげていたから、

この変化がとても嬉しい。


昨日の日記まで、毒親の後遺症を思いついたけれど、毒親でよかったこともあったことに気づいた。


その一つは、変化を喜べること。


会社に、半世紀以上の年齢の社員がいる。その人の口ぐせは、「私が新卒の時はパソコンはなかった」。


この年代だと、PCを使いこなせるかは、

人によってまちまち、レベルが異なる。


この人は、使いこなせない方。

新しいアプリケーションが導入されると、なぜかこの人にだけ、問題が起こり続け、ITの担当者をほぼ独占する。


他の人が皆んなが慣れても、一人だけ、いつまでたっても使いこなせず、仕事が遅れて、周りに迷惑をかける。


驚くのは、本人は、全く自分が悪いとは思っていないこと。


「遅れた自分が悪いのではなく、アプリケーションがおかしい、マニュアルがおかしい」と

言って、周囲がサポートするのが当然と思っている。


聞けば、「子供の頃から、親に大切に育てられ、毒親なんてとんでもない」

という、自分からすれば、夢みたいな環境だったらしい。


でも、羨ましいとは思わない。


誰かがいつもサポートしてくれる、恵まれた環境が当たり前だと、そうでない環境になった時、適応するのが難しいから。


飼い鳥のインコさんを、外で放鳥したら、

まず、ここに帰ってこれないだろう。外からこの家の建物を見たことないし。


一羽でフラフラしている内に、

カラスや野良猫のエサになってしまって、

外の環境には、とても適応できないだろう。


人間だって、回らない寿司店の常連だった子供が、大人になって回転寿司店にしか行けなくなったら、寿司を楽しめるだろうか?


毒親に育てられると、他人にサポートされることが、たとえ仕事であったとしても、嬉しく思える。


そこにつけ込まれていいように利用されてしまう危険もある。

でも、それは、たくさん経験を積めば、自然と人を見る目が培われていく。

その変化は、自分の成長だから、とても嬉しい。


毒親育ちでも、生きていてよかったこと

はある。
 

ベルの中には何があるのかな?
ベルの中には何があるのかな?